脳卒中からの再挑戦:岡田さんの一歩とみなともWORKSでの再就職支援
みなともWORKSでの岡田さまの奮闘ぶりが、中日新聞に取材されました。
(2023年10月13日掲載)
岡田さまの脳卒中の経験
岡田さまはかつて自動車部品の工場で働いていましたが、コロナ禍による業績悪化で不安な毎日を送る中、
脳梗塞の発症により生活が一変しました。
入院中のリハビリにより、再び歩くことができるようになりました。
退院後のリハビリ
退院後は地域のデイサービスに通っていましたが、周囲には高齢者が多く、
ご本人にとってはリハビリが足りていないと感じる日々が続きました。
特に、後遺症の高次脳機能障害によるマルチタスク(一度に複数の情報を処理すること)が難しく、
一度覚えたことを忘れてしまうといった記憶の問題なども生じました。
みなともWORKSのサポート
岡田さまは担当の支援員から紹介を受け、みなともWORKSのご利用を開始しました。
岡田さまには主に、高次脳機能を鍛えるビジョントレーニングと、パソコンスキルの獲得の面でサポートを提供しています。
他にも、岡田さまのご希望として「左手をスムーズに動かせるようになりたい」ということもあったため、
手や指の自主トレーニング提案や確認を通してサポートしています。
これらのサポートを通じて、資料作成や表計算ソフトの操作など以前は困難だったタスクに挑戦し、
ご自身でも少しずつ進歩を感じているといいます。
現在は、就職活動真っ只中であり企業面接の経験も積み上げていっているところです。
“一度にたくさんのことを処理できないので、一つ一つ指導してもらいたい”
と自身の希望を伝えることもできるようになりました。
※みなともWORKSでは、ご利用者さまの希望や必要性に応じて
身体機能や言語機能(主に滑舌に関わる口腔機能)、高次脳機能のリハビリや
ビジネススキルの獲得などを組み合わせてプランのご提案を行います。
岡田さまのその後についてはこちらの記事をご覧ください。
退院後のリハビリの重要性
脳卒中の後遺症がある方にとって、退院後のリハビリは非常に重要です。
しかし、日本では急性期後のリハビリ施設は入院期間に上限を設けており、
これがリハビリの機会の制限となる可能性があります1。
さらに、高次脳機能の回復は通常、最初の3ヶ月間で最大になりますが、
長期的な改善は可能であり、発症後1〜2年間遅いペースで続くともいわれています2 3。
障害者雇用の推進
現在、日本では障害者雇用の推進が進んでおり、多くの企業が障害を持つ人々の採用と支援を行っています。
- 雇用率の増加:
日本の厚生労働省は、障害者の雇用率を現在の2.3%から
段階的に2026年度に2.7%へと引き上げることを決定しました4 5。
- 民間企業における障害者雇用の現状:
厚生労働省の集計によれば、民間企業における障害者雇用の法定雇用率は2.3%であり、
雇用障害者数と実雇用率は過去最高を更新しています6。
みなともWORKSへのお問い合わせ
私たちWelloop(ウェルループ)は、脳卒中専門の就職サポート「みなともWORKS」を通して、
障がいのある方の「また働きたい」「社会とのつながりを保ちたい」といった気持ちに寄り添い、
新しい可能性を開くお手伝いをしたいと考えています。
詳しいサービスについてご関心のおありの方は、こちらからお気軽にご質問ください。
参考文献・サイト
2.10 Best Brain Exercises for Stroke Recovery
3.Recovery of Cognitive Function After Stroke
4.NHK 企業の障害者雇用率 段階的に引き上げ 3年後に2.7%に 厚労省
5.チャレンジラボ 障害者雇用率制度とは?法定雇用率の段階的な引き上げ・計算方法について
6.厚生労働省 令和4年 障害者雇用状況の集計結果